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吉き兆しを祈る、縁起物
『本品堂』

日本の古典的なデザインに吉祥文様がある。
縁起が良いとされる
動物、植物、自然由来の図柄で
古くから人は慶事に用いて
験(げん)を担いできた。
生活の中に縁起物を置くことで
幸運の兆しとなるように祈る人の営みは
変わることなく今に息づいている。


着物の柄を手作業で染める贅沢な型染め。

ひと目、愛らしくユニークな色柄は、
繊細な作業と途切れぬ集中力が形作る。

慶応3年から続く型染め屋
『更銈(さらけい)』が現代にスタートさせた
『本品堂(ぽんぴんどう)』は、

千鳥、燕、変わり七宝、富士山といった
日本伝統の文様を
今、日常で使うことで
身近に感じてほしいとの思いから、
ご夫婦で立ち上げたブランド。

工藤資子さん(写真右)
『更銈』五代目。「四代目である父が他界したときには家業を継ぐことは考えていなくて。染めに使う型紙の山を前に、美術館に譲渡するとか……と考えていたところ、大野が型紙を見て感激してしまって。『これを他所に譲ってしまうのはどうなの?』と言われたことをきっかけに、五代目を継ぐことにしました」

大野耕作さん(写真左)
『本品堂』の文様デザインを担当。「イラストレーションを勉強後、特注家具屋で設計デザインの仕事をしていました。型紙の山に初めて出会った時に目にしたのは、素朴な型もあれば京都風の雅ではんなり洗練された文様や、江戸小紋のように非常にシンプルだけど粋で深みのある文様──表現のレンジの広さに感銘を受けてはまり込みました」

型の抜けたところに鹿毛の細い刷毛で染料を優しく刷り込んでいく。
型の抜けたところに鹿毛の細い刷毛で染料を優しく刷り込んでいく。

型の抜けたところに鹿毛の細い刷毛で染料を優しく刷り込んでいく。

『的矢』柄は、必中、必勝を象徴する縁起の良い柄。
『的矢』柄は、必中、必勝を象徴する縁起の良い柄。

『的矢』柄は、必中、必勝を象徴する縁起の良い柄。

様々な幅の刷毛が揃う道具箱。型染めでは鹿毛しか使わないのが伝統。
様々な幅の刷毛が揃う道具箱。型染めでは鹿毛しか使わないのが伝統。

様々な幅の刷毛が揃う道具箱。型染めでは鹿毛しか使わないのが伝統。

着物一反を染めるのに、柄によっては1か月以上かかることも。
着物一反を染めるのに、柄によっては1か月以上かかることも。

着物一反を染めるのに、柄によっては1か月以上かかることも。

型紙は和紙。紗(しゃ)という絹のネットを本漆で接着してある。
型紙は和紙。紗(しゃ)という絹のネットを本漆で接着してある。

型紙は和紙。紗(しゃ)という絹のネットを本漆で接着してある。

道具の切っ先のために寺社修繕の際に出る古釘を求める職人も。古いもののほうが鉄の質が良い。
道具の切っ先のために寺社修繕の際に出る古釘を求める職人も。古いもののほうが鉄の質が良い。

道具の切っ先のために寺社修繕の際に出る古釘を求める職人も。古いもののほうが鉄の質が良い。

歴史を刻む型

工藤さん(以下、敬称略)「これが残っている型の中では一番古いものです。江戸末期くらいの蛾と繭の柄で、貴重品の絹をテーマにした珍しいもの。
『更銈』は、今から約150年前の慶応3年、明治維新の前年に浅草の寿町で創業しましたが、関東大震災と東京大空襲で二度も浅草のあたりは焼け野原に。大震災のときは背負って上野の山に逃げたことで難を逃れたものもあるそうですが、空襲で多くが焼失してしまったので、残存する戦前の型はごく一部になります」

大野さん(以下、敬称略)「戦時中に疎開先の静岡に持って行っていたものもあるので、おそらく今残っているのがそれにあたるのかなと思います」

大野「創業当時の江戸の人たちは、その文様の『意味を纏う・使う』ということを生活文化の一部として楽しんでいたんですね。それがもう、すごく豊かな文化だなと。今の僕たちの暮らしの中では、そういった文様の意味も忘れ去られつつあるというのがもったいないと思えて。いや、これはもう一度皆に知ってほしい、自分が感じた感動をみんなにもっとシェアしたい思いが『本品堂』の原点です」

工藤「例えばこの龍(写真中央)は、辰年の女性に『こんなに可愛い干支の絵は見たことがない』って喜ばれることが多いんです。龍ってガオーッていかつい感じの柄ばかりですものね(笑)」

大野「そうね、スカジャンの背中に入っているようなのが代表的(笑)」

工藤「それはそれですごくかっこいいんですけれど、中国由来の部分が強くて。伝統的で日本らしい文様としては、こちらの可愛らしいほうかと思います。京都のお寺さんに行くと、龍神さんの文様としてこういったイメージもあったりするんですよ」

大野「龍神さんは、実は3種類いらっしゃるんですよ。雷、雨、風を司る龍。守り袋にした文様は、ドジョウみたいな姿をしている雨龍(あめりゅう)さん。その頭の部分をおめでたい雲の上に重ねた図柄なんです」

大野「僕らは粋なものも好きなんですけれども、基本的な好みは可愛いもの。シャープなものよりは、ほっと気持ちが和らいだり安らぐようなものがいい。実際、型を手で彫り、刷毛を使って手で染める──工程に必ず入る手仕事の温度が伝わるといいなと思っています」

工藤「愛着を持っていただけたら一番嬉しいなと思って作っています。お守り袋などはバッグに入れて毎日持ち歩く方が多いので」

大野「江戸時代には、ほとんどの人が信心深くお守りを肌身離さず持ち歩いていた。男性の場合は『掛け守り』という薄い袋状のものを肌着の中や懐中に忍ばせて。女性や子供は、巾着状のものを帯から下げていたんです」

文様の意味に願いを託す

工藤「今は受験のシーズンなので、『的矢』とか『だるま』『なすび』柄にお守りを入れていらっしゃる方が多いですね」

大野「茄子が五つ梅の花の形に並んでいる『なすうめ』(写真)は、ちょっと珍しい文様だと思います。茄子が物事を成す・成し遂げる、心願成就・目標達成みたいな意味。梅は学問の神様、菅原道真が愛した梅の花と組み合わせたダブルミーニングになっています」

工藤「日本の縁起柄は全部で100は優に超えるんです。なので、自身の願いに合うものが見つかるといいなと思います。
先日ビジネスマンに、『勝運祈願の柄の巾着にはブレスミントを入れて、プレゼンのときに持っていくんだよ』と言っていただいて。験(げん)を担いで、モチベーションを上げるのに使ってもらえるのも、すごく嬉しいです」

大野「買ってくださったおじいちゃんが、『宝くじを入れておくよ!』とか(笑)。その人の暮らしや人生の中で楽しんでくれたら僕らも嬉しいです」

本品堂
初詣の御守りは、守袋に入れて

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日本の縁起物

めでたい柄や素材を使ったアイテムは、お正月やお祝いの席に。

漆器は、割れにくい・欠けにくいことから、カップルへの縁起の良い贈り物。
器を持っても熱さを感じにくいので、お雑煮などにも。
漆器は、割れにくい・欠けにくいことから、カップルへの縁起の良い贈り物。
器を持っても熱さを感じにくいので、お雑煮などにも。

漆器は、割れにくい・欠けにくいことから、カップルへの縁起の良い贈り物。
器を持っても熱さを感じにくいので、お雑煮などにも。

左手で人を呼ぶ招き猫のお腹の中に十二支が収納された、おきもの。
2022年は寅年なので、スペシャルな席に。
左手で人を呼ぶ招き猫のお腹の中に十二支が収納された、おきもの。
2022年は寅年なので、スペシャルな席に。

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2022年は寅年なので、スペシャルな席に。

右手で金運を招き、どんどん貯金。
KataKoto へそくりの招き猫/ホワイト 7,150円(税込) ブラック 7,480円(税込) 右手で金運を招き、どんどん貯金。
KataKoto へそくりの招き猫/ホワイト 7,150円(税込) ブラック 7,480円(税込)

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大粒淡水パールに24金粉の蒔絵。京都の蒔絵師がひとつひとつ描きつけたジュエリー。
鱗模様は厄除けの意味があるので、日々のお守りとして。
大粒淡水パールに24金粉の蒔絵。京都の蒔絵師がひとつひとつ描きつけたジュエリー。
鱗模様は厄除けの意味があるので、日々のお守りとして。

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鱗模様は厄除けの意味があるので、日々のお守りとして。