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UPDATE YOUR 24 HOURS
POP-UP STORE REPORT Vol.12

人気シェフと
フードジャーナリストが、
食の未来について考える

予約の取れない人気フレンチレストラン Sincere (シンシア) シェフ、石井真介さんと、フードライター歴20年で水産資源を守る活動などにも取り組む佐々木ひろ子さん。食に深く関わるお二人のスペシャルトークショーをポップアップストア 「Update Your 24 Hours」にて開催。 “これからの食と海のはなし” を伺いました。


日本の水産資源の現状を知り
立ち上がった
「Chefs for the Blue」

佐々木ひろ子さん(以下佐々木)「ちょうど3年前、海に関するお仕事をいただいて色々なところに取材をしたとき、初めて日本の海が大変なことになっていると知りました。マグロやウナギが減っているのはよく聞くと思うのですが、それだけではなく、すべての魚種において大変な勢いで魚の量が減っており、30年前と比べると漁獲量が3分の1を割るところまできています。石井シェフをはじめとする料理人の方々に同様の話をしてみたところ、知らないということだったので、みんなで現状を勉強してみようということになりました」

石井真介さん(以下石井)「東京海洋大学などから色々な先生に来ていただきお話を伺うと、集まっていた有名シェフ達は軒並み衝撃を受け、僕たちの意識は大きく変わりました。それをきっかけに、『 Chefs for the Blue 』が立ち上がり、一般の方々向けに知識や思いをシェアしていくべく、フードトラックやディナーイベント、トークセッションなど様々なイベントを開催、その数は2年間で20以上にも及びます」


石井さんがエシカルな活動に
参加する思い

石井「子どもができたことも活動に参加する大きなきっかけでした。自分たちが楽しんできた食を、子どもの世代に引き継げないということが心に引っかかったのです。昔は料理人というのは、料理を作るだけの仕事だと思っていましたが、今の時代はそうではありません。自分たちだからこそ出来ることがあり、世界的にも料理人が活動したことで、水産資源が守られたという事例はたくさんあります」

佐々木「水産資源の話でいうと、フランスのオリヴィエ・ロランジェさんという方がそういった活動に熱心で、10年ほど前に絶滅危惧種の魚を使わないという宣言を世界に向かって発信しました。また、イタリアの世界一のシェフであるマッシモ・ボットゥーラさんはフードロスの食材だけを使用して、ホームレスの方々に対するレストランを開いたりもしています。エシカルな運動というものが、料理人の中で名声のためではなく、ナチュラルな形で発生し始めたのがここ20年の出来事です」

POPUPでは実際に
エシカルなメニューを展開

石井「今回のイベントでは、実際にうな重に代わる、『 鰯(いわし)の山椒バターごはん 』というメニューを提案しました。イワシにはウナギのような脂を補うためにバターを加えており、チキンブイヨンをかけてひつまぶしのように召し上がれます。その他にも、フードロスをテーマとして害獣として捕獲されている鹿のパスタや、比較的資源のあるタイを用いた料理も考案しました」

佐々木「ウナギと同様に減少しているマグロ、正確にいうと、日本近海で獲れる太平洋クロマグロは現在絶滅危惧種に指定されています。日本では全体の漁獲量のうち、6、7割がまき網漁業者に割り当てられているんですが、その漁のほとんどが5〜7月の産卵期に獲られ、卵は捨てられている状態。マグロは全身筋肉質で体温がとても高いので、鮨屋で使われるマグロの多くは一本釣りやはえ縄、定置網などの漁法で獲られ、瞬時に血抜きをして神経締めし、氷に漬け込んで体温を下げるという処理をしたものです。まき網で一度に何十トンと獲るこの時期はそれができないことで品質も落ちているので、価格の安いマグロが出回るのです」

左上)鰻重に代わるごはん「鰯(いわし)と山椒バターのごはん」
右上)フードロスをテーマにした「蝦夷鹿ラグーソースタリアテッレ」
左下)比較的資源のある鯛を使った「たい焼きのサラダプレート」
右下)太田さんのフェアトレード「アマゾンカカオのテリーヌとアイス」

食を未来へ繋げるために
私たち消費者ができること

石井「僕たちができることは選ぶこと。海外ではいくつか認証制度があり、例えばアメリカのいくつかのスーパーに並ぶ商品には信号のように赤・黄色・青のシールが貼られています。どの資源が枯渇している、していないというのが分かるようになっているのです。日本にはそのような制度がないので、選ぶこと自体が難しい。でも知識をつけられれば、安すぎるマグロも買わないようになるはずです」

佐々木「買うということは投票活動だと思います。モノを買うということは、それを支持するということ。今ある目の前の食材がどのような物語を持ってここまで来たのかということに対して、想像力を働かせてみることがとても重要です。なぜそれが高いのか、安いのか。販売されている食材のサイズが揃っているのか……ということを考えて、気になったら調べてみる。それが積み重なることによって、個々人に知識が積み上がっていく。すると自分なりの解を見つけられるようになっていきます。知識の伴った消費行動が広がれば、大きな流れに繋がっていくのだと思います」


/ MY FIRST ETHICAL /

今日からできることがある。
ペットボトルやビニールバッグを
マイボトル&マイバッグに変えてみたり、
売上の一部が寄付される商品を購入するなど、
ひとりひとりの小さな行動で、
世界を大きく変えられます。


予約の取れないフレンチレストラン「Sincere」
石井真介シェフ監修

STRIPE DEPARTMENT
SUSTAINABLE CAFE
by Sincere

「ミシュランガイド東京2019」で1つ星を獲得したフランス料理店 Sincere (シンシア) 。サステナブルな活動に力を注ぐモダンフレンチの名店の石井真介シェフが、STRIPE DEPARTMENT 体験型リアルストア・3日間限定ポップアップでオープンしたカフェメニューを監修。オリジナルメニュー&レセプション限定フードをご紹介。


これからの食と海のはなし
—子供達につなぐ食の未来

2019.9.13

石井 真介 / フレンチレストランSincere シェフ / Chefs for the Blue リーダー
佐々木 ひろ子 / フードライター / Chefs for the Blue 発起人

スーパーに行けばどんな食材もある――そんな日常はもう今だけかもしれません。魚も肉も野菜も穀物も、今のようには食べられない未来が近づいていると言われています。食のバトンを子ども達につなぐために、私達に何ができるでしょうか。サステナブル・シーフードの啓蒙に取り組むトップシェフグループ《シェフス・フォー・ザ・ブルー》から、「シンシア」の石井真介シェフと佐々木ひろ子さんが語り合いました。

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