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Editorial / July 2021

捨てない暮らし

取材協力 / Yuuki

環境保護に関するトピックスに世の中の関心が高まっているなか、「オーガニックなものは高い」「今の生活を変える余裕がない」と、足踏みしてしまっている方も多いのでは。しかし、行き場のない大量のプラごみに海洋汚染など、問題が深刻化しているのも事実。これから先の未来も豊かな自然と共生していくために、私たちがすぐに始められることって? 楽な気持ちで、そして経済的に、無理なく「捨てない暮らし」を始めるためのヒントを得るために、健康的でポジティブなミニマルライフをブログで発信し続けているYuukiさんからお話を伺った。

【Yuukiさんのプロフィールはこちら】


────YuukiさんがブログやSNSで発信されている、ミニマルでエシカルな暮らしがすごく楽しそうですよね。今の暮らしを始められる前はどんな暮らしをされていましたか?

元々、身の回りはすっきりと最小限にしていたい性格で、見た目上のミニマルさは以前と変わりないです。しかし、断捨離など、「物を捨てる」という行為は好きだったので、今のように「いかにゴミを減らすか」ということは全く意識していませんでした。買い物も、生産性や効率性を重視していたのでファストファッションや便利グッズを購入し、飽きたらすぐに手放して次のもの買うというサイクル。今とは真逆のライフスタイルでしたよ。

────「捨てる暮らし」から「捨てない暮らし」へシフトしたきっかけは?

レジ袋の有料化がきっかけです。有料化になった原因が気になり、環境問題のことを調べたのですが、問題がたくさんありすぎて……。「レジ袋有料化だけでは解決できないだろうな」と危機感を覚えてから、物を極力買わずに今あるものでまかなうことはもちろん、捨てないことを日々心掛けることからスタートしました。

────まず何を捨てないことから始められましたか?

前までは普通にゴミとして捨ててきた物のなかで、まだ使えそうなものはなるべく捨てないように意識しました。例えば、ナッツやお菓子などが入っているジップ付きのパッケージ袋。よく見ると、しっかり作られていて洗っても繰り返し使えそうだなと思い、中身がなくなったら切った野菜などの保存袋として再利用。そうやって、物の寿命を伸ばすことでゴミを減らしていきました。

────そのほか、「捨てない暮らし」を始めるために、簡単にすぐ取り組めることを教えてください。

無料でもらえるものは断ること。おしぼりや割り箸、ストロー、ポリ袋など、買い物をしていると使い捨ての物をもらう瞬間ってすごく多い。おしぼりは手を洗えばいりません、お箸やカトラリーは自前の物を持ち歩くようにする、ストローはなくても飲めるものの方が多い、ポリ袋は家から持参する。ついつい店先でもらってしまいがちですが、「断る」という癖をつけるだけで物が溜まらず、その分捨てる物の量も減らすことができます。

────極力物を溜め込まないということで、ゴミを増やさないという徹底ぶりに尊敬します……! 物を増やさないよういろいろと意識されているなかで、あると便利な物やツールなどはありますか?

すでに持ち歩いている人は多いと思いますが、マイボトルやマイカップ。ペットボトル飲料などを買わないためには欠かせないアイテムです。普段から愛用している『stojo(ストージョ)』のマイカップは、使わないときはコンパクトに折り畳めてバッグの中で嵩張らず、細かなパーツまで取り外せて食洗機で洗えるところも気に入ってます。

また、これからの季節、出先で飲み物がなくなってしまって困ることもあると思います。そんなときに使えるのが、給水アプリ。街中で無料で給水できるスポットを探すことができ、これを利用してマイボトルやマイカップへお水を補充しています。ほかには、カフェや日本茶専門店などで、淹れたてのお茶をお得に給茶してもらえる給茶スポットのサイトも。どちらも普通に買って飲むより経済的で、ゴミも出ないのでおすすめです。

Yuukiさんが実際に利用しているアプリはこちら→mymizu(マイミズ)公式サイト

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stojo

ストージョ

英単語「stow(場所・容器にしまい込む)」と、スラングの「JOE(コーヒー)」を組み合わせた造語の『stojo(ストージョ)』。その名のとおり、コーヒーを飲んだ後に、カップをクシャッと折り畳んでバッグにしまって持ち運べ、「マイタンブラーやマイカップは持ち運びの際に邪魔……」という方にぴったり。使う素材は、FDAとLFGB認証のシリコンとポリプロピレンを使用。割れる心配もなく、コンパクトに折り畳めて持ち運べ、アウトドアシーンやスポーツシーンでも大活躍。地球環境に優しいエコロジカルなアイテムで、紙コップ廃棄問題やプラスチックストロー問題も解決できる。

────お買い物の際に気をつけていることは?

どんなに小さなものでも吟味して買うようにしています。「安くて便利そうだから買っちゃおう!」と以前は思いがちでしたが、「本当に必要なものか」を自分自身に問うことで、結局「いらない」となることが多い。洋服も生活雑貨も、リペアやリメイクしながら、長く大切に使っていきたいと思う物しか家に迎え入れないよう意識しています。

食品については、プラスチックの包装を多用している加工品は、ゴミが一気に出てしまうのでほとんど買いません。またお味噌などの調味料は、住んでいる街に商店街が多いので、自宅から容器を持っていって計り売りのお店で購入することも。
野菜は、オーガニックや自然栽培のものを基本的に選びますが、スーパーでは「捨てられてしまう」と居た堪れなくなって、見切り品を買うこともあります。皮や種など調理の際に捨ててしまう部分も、実は食べられるところが多いので、なるべく全部食べるように心掛けていますが、農薬などが心配なときは表面の皮は剥きます。そうするとどうしても生ゴミが出てしまいますが、そのまま捨てずに乾燥させてから捨てると、水分が抜けてゴミの量が減っておすすめ。「今回はこれだけ減らせた!」という達成感も芽生えて楽しいですよ。

────ブログで紹介されていた「実はピーマンはへた以外は全部食べられる」という話がおもしろいですよね。捨てないために極力物を増やさないYuukiさんですが、最近買った物があれば教えてください。

食べ物を保管する際、以前はラップやフリーザーバッグなど使い捨てのアイテムを使用していましたが、何度も洗って繰り返し使えて、耐久性も利便性抜群なシリコーン製保存バッグはすごく便利。1個買って、その便利さと頑丈さに納得、そしてもう1個くらい必要だなと思ってリピート購入しました。

ほかには、金継ぎセットを手に入れて挑戦したところです。完成するまでにかなり時間と手間がかかるんですね……(笑)。しかし、一度だめになってしまった器を捨てることなく、おうちで蘇らせれて楽しかったです。膝を固めるためには湿度が高くないといけないので、金継ぎをやるなら今の季節がおすすめです。

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Zip Top

ジップトップ

繰り返し使えてフタのいらないジップ式フードコンテナの『Zip Top(ジップトップ)』は、環境に配慮した新感覚のシリコーン製保存容器として2019年にアメリカで誕生。約5,000回以上使用することができる耐久性と、BPA、鉛、フタル酸エステル、PVCを使用せず、アレルギーを引き起こしにくい、安全性の高い素材を使用。すぐに使い捨ててしまいがちなラップやフリーザーバッグを使用する代わりに、環境にも人にも優しいZip Topに替えて、ヘルシーで経済的な捨てない暮らしを始めてみては。

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urujyu

ウルジュ

「いつか土に還る器を、もう少しこちらの世界へ留めておきたい」その祈りから誕生した『urujyu(ウルジュ)』では、大切な器を救うため、おうちで始められる金継ぎセットを展開。金継ぎセットの中に入っている素材は、漆の木から採取した本漆、人の体に安心な純金や純銀、筋目のある肌から、古来より磨きに使われてきた植物の砥草など、全て伝統的な天然素材にこだわっている。京都府美山町より、器を愛する全ての人へ届ける、器と人と自然が繋がる繕いの時間を楽しんで。

────Yuukiさんの周りの方も、エシカルなことやミニマルな暮らしへの興味関心が高い方が多いですか?

「エシカル」や「サステナブル」など、話題に上がることはまだまだ少ないですね。周りの人では唯一、主人がナチュラルボーンミニマリストでした。以前の私とは正反対で、昔から長く使える質の良い物を大事に使う人。大量生産をしているようなお店や物が苦手なようで、「この店なんかいやな感じがする……」と主人が言うところはだいたい量産品を置いているお店でした。私の良きお手本ですよ。

────素敵すぎるご主人さんも気になります……! 今後、挑戦してみたいことを教えてください。

家庭菜園です。現在は都会のマンション暮らしなので難しいですが、トマトやバジルなどプランターで育てられるものからスタートして、いずれは自分で野菜をたくさん収穫するまでできたらなと。いつ食料難な時代になるかわからないので、少しでも自給力を鍛えておきたい。最近注目されているコンポストも気になっています。今はコンポストでできた堆肥の行先がないのでやっていませんが、野菜を育て始めたら同時に始めてみたいです。

────最後にYuukiさんの夢を教えてください!

現実的には無理かもしれませんが、理想はスーツケースひとつ分くらいの身軽さでいたいです。家庭菜園ができるくらいの土地に住みながら、どこでなにがあってもさくっと移動できるようにしておきたい。
若い頃は「いろんな国へ旅したい!」とか「かわいい服やバッグがたくさん欲しい」とか、いろんな欲がありましたが、今は夫婦円満で、楽しく健康に目の前の日常を送れたら、そして地球環境が少しでも良くなってくれたらいいな。シンプルですが、それが夢です!

今まで「環境に優しいこと」に消極的だった人も、Yuukiさんの暮らしを覗くと、不思議と「私でもチャレンジできそう」と前向きな気持ちになれる。それは明るくポジティブに日々の暮らしを取り繕わず発信している、とわかるから。まずは今まですぐに捨ててしまっていたゴミをなるべく捨てないことから始めてみよう、続けてみよう。微々たることでも日々の積み重ねで地球環境を守ることへとつながるはず。

/ PROFILEプロフィール

Yuuki

ブロガー

20年住んでいた東京を離れ、大阪に移住したエシカルライフを目指すナチュラリスト。ブログとインスタグラムで紹介しているポジティブでサステナブルな暮らしのアイデアが、今じわじわと人気を集めている注目のブロガー。

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