【Begin編集長・光木拓也さんインタビュー】私が選ぶ日本のいいもの 【Begin編集長・光木拓也さんインタビュー】私が選ぶ日本のいいもの

いいものとは、
自分に “ 効く” ものである

ゲストキュレーター:光木拓也さん



来年で創刊40周年を迎える、
男性の「もの」情報誌のパイオニア
『モノ・マガジン』での編集経験を経て、
現在は雑誌『Begin』で編集長を務める
光木拓也(みつき たくや)さん。

まさにいいものエキスパートと呼ぶに相応しい
経歴を持ち、
セレクトショップBEAMSオフィシャルサイトにて
連載中のwebコラム
『ミツキのヤミツキ。』も
40回目を迎え絶好調。

また、様々なブランドとのコラボ商品開発をはじめ、
横浜DeNAベイスターズが運営する
ライフスタイルショップ「+B」のプロデュースなど、
誌面の枠を超えた「いいもの仕掛け人」として
多方面で活躍する名物編集長に、
もの選びの極意をインタビュー。

––––長年、ものとファッションにフォーカスした雑誌で編集者として活躍されている光木さんですが、ものにこだわりを持つようになったきっかけ、いいもの、価値あるアイテムの良さに目覚めたきっかけとは?

実は僕、小さい頃からずっと野球をやっていて。
道具へのこだわりや執着、大切に扱うことが身についたのはおそらくそこが原点じゃないかと。
ボール、グローブ、バット、スパイク……すべて自分で手入れをして磨いて、自分の体に馴染むように愛着を持ってケアをする。どんなスポーツでもそういった道具のケアは大切だと思うけれど、特に野球には手入れしなきゃいけない道具も多いし、体に馴染んでいないといざという時にエラーに繋がってしまう。だから毎日欠かさず手入れはしていました。
だからやっぱりそれが、ものを愛し、愛着を持つようになった原点なのかなと。

また、道具へのこだわりという面に関していうと、周りがみんな大手メーカーの道具を使用する中、僕は一貫してKUBOTA SLUGGER(クボタスラッガー)。単純に人と被るのが嫌だったから。でもそのために飯田橋のBASE MAN(ベースマン)のような専門品店に通っては色々なメーカーのものを散々吟味して、KUBOTA SLUGGERに辿り着いた。
ちなみにKUBOTA SLUGGERはグローブを湯もみして、しっかり乾燥させて……っていうメンテナンスやカスタムまでやってくれるメーカーだったし、そういった点も気に入っていました。

––––野球が原点とは。意外でした。

その後、何か野球に関われる仕事ができないかと思って編集者の道へ。
職業も人と被りたくなかったし、スーツで出勤するのも御免だと思っていて。
あとは小学生の頃に読書感想文の全国コンクールで賞をもらった経験も大きかったかもしれない。文才があるんじゃないかって少し勘違いしちゃったんですよね(笑)。
当初は野球やスポーツ関連のマスコミの道も考えていたけれど、当時めちゃめちゃおしゃれだった高校時代の恩師(野球部の監督)に影響を受けてファッションにのめり込んでいたこともあって、最終的にはファッション方面に着地しました。

––––子供の頃からひたすらに野球を続け、その後は編集者になって20年以上。いずれも好きなもの、興味のあるものを長く継続されてきた印象ですが、これまでずっと長く愛用しているものはありますか?

基本的にもの持ちがいいので長く使っているものはたくさんあるんですけど……。
そうだな、ボールペンはもうずっと同じものを使っていますね。前の会社を退職する際に送別品でいただいたMontblanc(モンブラン)のボールペン。
手帳にメモする程度で日常的にそこまで多用するわけじゃないから、今でもカートリッジを替えることなく使い続けています。お陰でここ15年ほどはボールペンを買ったことがないんですよ。
あとは……デニム。たくさん持っていてどれも長く履いているけれど、現役で履き続けているのはRESOLUTE(リゾルト)のデニム。10年くらいでしょうか。
そして他だと……そうだな、OMEGA(オメガ)のシーマスターはもう20数年使っている祖母からの成人祝いのプレゼント。
成人祝いに祖母が10万円くれて。当時、どうしてもいい時計が欲しかったから、朝3時からオリンピックに並んで。

––––オリンピックって、あの大型ディスカウントショップの?

そう、チラシに「先着3名! 79,800円!!」て書いてあったのを見つけて一番に並んでゲットしました。
僕にとってそれが人生最初の腕時計。祖母が亡くなった今となってはある種、形見のようなものですね。

––––すごい、本当にもの持ちがいいんですね。ここ数年はSDGsの影響もあって、そういった長く使えるいいものに対しての注目が高まっていますが、いいものって「長く使える」だけじゃないと思うんです。実際に光木さんが考える「いいもの」とは?

効くもの。
これは常々、色々なところで言っているんだけど、薬や温泉と同じで効能があるもの、ですね。
ブランド、デザイン、生産背景、値段……ものを選ぶ基準はいっぱいある。
でも結局は自分に「効いて」くるものかどうかが一番重要。
高いブランドを買っても自分のファッションに効かない、自分のテイストに合わないものはダメですよね。
極端な話、そんなにお金を持っていないのに無理して高いものを買っても似合わなけりゃ意味ないですもんね。

たとえばパーカを選ぶ時には、僕らはフードの「立ち」ってのを一番気にするんですよね。
1枚で着た時には立体感が出るし、レイヤードした時にもちゃんとパーカとしての存在感を放つ。これが重要。
男は常に「立つ」ほうがいいから。立たなきゃダメなわけです(笑)。
あ、これあくまでフードの話です。

––––はい、フードの話ですね(笑)。
そう、フードの話(笑)。
効くものには必ず何か理由があるんですよね、素材だったり作りだったり、デザインだったり。
でもシンプルに「フードが立っているパーカを着るとかっこいい!」から入って、そこからパーカを好きになって色々と見比べて、生地がどうの仕様がどうの……っていう知識を得て色々な楽しみを覚えていく。
そういうふうに、まずは着てかっこいいという視点から始まる=Begin。
だから『Begin』の編集方針も「効くもの=いいもの」なんですよね。
「効くものである」っていうことがいいものの基準。

––––なるほど。「いいもの=いい影響を及ぼす、いい作用をするもの」ってことですね。そして『Begin』の誌名にそんな想いが込められていたとは。

僕らはいいものについて「何故これがいいのか」ということはもちろん語るけれど、それは好きになってもらったり、こだわりを持ってもらうための導入なんですよね。
あくまで僕らはその興味の入り口に立っている案内役。
生産者の想いが込もったものを、自分にとって「効くかどうか」の目線で選んだらこんなに素敵な世界が広がるよ、いいこと、楽しいことがあるよっていうことを伝えていければと思っています。
今『Begin』ではシーン別に飲むブレンドコーヒーを開発していて、ドライブする時、ショッピングしてる時、カレーを食べる時、音楽を楽しむ時など、様々なシーンに合わせたコーヒーを作っているんだけど、4月に発売するキャンプブレンドはキャンプの時に飲むと最高に美味しいブレンド。
そういった商品を発売するのも、このコーヒーをきっかけにコーヒーへのこだわりや、こだわりを持って楽しむキャンプやアウトドアの良さを知ってもらいたいと思っているからこそ。

––––雑誌の枠を超えて、次々と新しいことに取り組んでらっしゃるんですね。今後の『Begin』の展開も気になります。

今はメンズファッションの傾向も昔とは変わってきていて、靴・カバン・時計といった男がこだわる定番と呼べる小物もどんどん無駄のないミニマルなものが好まれる時代。
革靴を履いて高級車に乗るよりも、スニーカーでカーシェアリング。時計も小径がトレンド。

そう考えるとこの20年で随分変化したと思うし、その流れはこれからも続いていくと思います。
けれど、どんな時代でも僕らの持つ「いいもの=効くもの」という選定基準は変わらないでしょうね。
効き方は時代によって変化するけれど、「効く」という事実は変わらないから。
『Begin』誌面でもよく謳うけど、「これさえあれば」「永世定番」みたいな風潮は強まっていくんじゃないでしょうか。
だからこそ、「効くこと」を軸にしていれば、いつだって最適なもの選びができると思っています。
そして『Begin』の発信する情報や取り組みをきっかけにたくさんの人に「効く」ことを始めてもらえたらいいですよね。
まずは4月のキャンプブレンド、絶対美味しいから期待していてください!

Mitsuki’s good things

光木さんが選ぶ日本のいいもの

【CaBas】ボストンバッグ“刺し子”とは武道の道着のファブリック。そんなラギッドな素材を、良質なレザーとのマリアージュでこんなにも品良く仕上げる。体育会なのにテーブルマナーはしっかりな、本当の漢らしさを感じます。 キャンバスボストントリッパーバッグ(ホワイト/ブラック) 36,500円
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【CaBas】ボストンバッグ
“刺し子”とは武道の道着のファブリック。そんなラギッドな素材を、良質なレザーとのマリアージュでこんなにも品良く仕上げる。体育会なのにテーブルマナーはしっかりな、本当の漢らしさを感じます。 キャンバスボストントリッパーバッグ(ホワイト/ブラック) 36,500円

【DUREN】カードケース“エイジング”って男の革小物のみ、ポジに使われる表現。経年変化って難しいですよ。しっかりケアしないと単に汚くなるだけ。ロウ引きで模様を描いたというクリエイションは、大切に育てたくなる。 【Cloudy Leather】Card case 14,800円
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【DUREN】カードケース
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【HUDO】白Tシャツ“白Tシャツ”って本当に奥が深い。だってシンプルの極みで誤魔化しようがないから。コイツは男心を鷲掴みにする肉厚な素材感、だけど品がいい表情。デニムに合わせても、どカジュアルに陥らない。 モックネックTシャツ(ホワイト) 8,800円
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【HUDO】白Tシャツ
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【CIMABUE】長財布“40歳過ぎてもパーカ”着て若ぶってるんなら、財布くらいしっかりしないとね(笑)。とはいえ、チャラいモノは持ちたくない……って時に硬派な染色&不変の形。パーカとのコントラストが心地よい。 姫路レザー漆塗り加工 被せタイプ長財布(ネイビー) 29,000円
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【CIMABUE】長財布
“40歳過ぎてもパーカ”着て若ぶってるんなら、財布くらいしっかりしないとね(笑)。とはいえ、チャラいモノは持ちたくない……って時に硬派な染色&不変の形。パーカとのコントラストが心地よい。 姫路レザー漆塗り加工 被せタイプ長財布(ネイビー) 29,000円

【TIEDNISTA.】ネクタイ&タイピン“お茶目”って歳を重ねるほど言われたくなる(かもw)。でもね、ちゃ〜んと筋が通ってないとね。って時、ハンバーガーって美味いもんね! 商談に真剣な顔して、そんな男になりたいもんですっ。 【ネクタイ&タイピンセット】バーガーセット 14,000円
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【TIEDNISTA.】ネクタイ&タイピン
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【GALLERIANT】トートバッグ“レジ袋有料化”が叫ばれ一般化したのか否か。とはいえ、無駄は省きたい、というより、愛着が持てるエコバッグが欲しい。コイツはしっかりレザー顔した、レザー風味のエコ素材。肩肘張らないのが◎。 スリムトート ウォッシャブルスェード(ブルーグレー) 16,000円
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【GALLERIANT】トートバッグ
“レジ袋有料化”が叫ばれ一般化したのか否か。とはいえ、無駄は省きたい、というより、愛着が持てるエコバッグが欲しい。コイツはしっかりレザー顔した、レザー風味のエコ素材。肩肘張らないのが◎。 スリムトート ウォッシャブルスェード(ブルーグレー) 16,000円

/ PROFILEプロフィール

光木 拓也

編集者・『Begin』編集長

1977年生まれ。2000年(株)ワールドフォトプレス入社。モノ・マガジン編集部を経て2006年(株)世界文化社に移籍。Begin編集部でファッションを担当し、2017年、編集長に就任。これまで、さまざまなジャンル、海外、国内の生産現場を取材し、本当にいいものは何かを追求している。