アネルズあづさの読むカラダケア BEAUTY SALON

「Your Quality of Sleep」

「香り」のエキスパート、アネルズあづささんによる
女性のためのビューティーライフ講座。
自分の心と身体にゆったりと向き合い、
心地良く暮らしていくためのミニ知識や
意識の在り方をレクチャーします。
前回に引き続き、私たちの健康に深い関わりのある
「睡眠」をテーマにお届けします。


第2回
Your Quality of Sleep 〜後編〜

こんにちは。アネルズあづさです。
季節がどんどん移り変わり、
日中は少し汗ばむほどの日々が続いています。
それと同時に春や初夏などの季節の変わり目に、
去年よりも花粉や環境の影響を受けているかも? 
ということや、こんな不調は
感じていなかったのに? など、
自分の心身の変化を感じている方も
いるのではないかと思います。
こういった変化は決して環境のせいだけではなく、
自分自身の変化や、
「免疫低下」にも関わりがあることを忘れがちです。

このBEAUTY SALONでは、
女性の皆さんが
「自分のために、自分の心身と
向き合うことができるような瞬間」を
感じることができる内容をお届けしていきたいと思います。
今回は前回に引き続き「睡眠」をテーマに、
どのようにすれば私たちは自分にとっての
良質な睡眠をとることができるのか?について
お話ししたいと思います。

// 眠るということ

私たちは睡眠中に意識がなくなりますが、それは決して脳の活動が停止しているのではありません。多くの人が、睡眠・眠ること=休息・休むことだと想像しているため、休まないと心身の調子が悪くなってしまうように感じてしまいます。しかし、目を閉じて休んでいるだけでは、睡眠と同じ結果を得ることはできません。眠るということは、心身にとって休息とは違った仕組みで、脳の整理やメンテナンスといったとても大切かつ必要な役割を担っているのです。

私たちは睡眠中に夢をみますが、夢の中で「脳の整理やメンテナンス」といった作業をしている可能性が高いとされています。夢をみることで、日常で整理しようとしているさまざまな事柄を寝ている間に処理し、うまく整理整頓していると考えると、「夢をみる」ことが決して眠れていない、疲れているといったことを意味するのではないことがわかります。
私自身も、毎日のように仕事に関わる場面や内容の夢を見るため、自分が休めていないのではないか?と思い続けていたのですが、脳がうまく整頓して次に備えてくれているのだ!と理解することによって、不思議と仕事に関連する夢を見た次の日の心の疲労感が軽くなったのを覚えています。これは、夢が疲労感を増長させているという思い込みがなくなったからだと言えます。

// 眠らないとどうなるの?

それでは、眠らないとどういったことが私たちに起こるのでしょうか?
睡眠不足は私たちの心身に様々な変化を生じさせますが、疲労からくる免疫の低下や体温調節の不具合、消化の変化、また私たちの心身のバランスを整えようとしている恒常性にダメージを与えます。これは、私たちの気持ちの変化にも大きな影響を与え、徐々に元気が無くなったり、やる気が出なくなったりといった状態を作ります。また、睡眠不足は、人の適切な判断力を鈍らせるだけでなく、自分のコントロールができなくなり、意図しない発言や無意識な発言をさせます。しかし、私たちの脳はある程度「ガマンして無理ができる」ということに耐えられる状態を準備していますので、すぐには悪い症状は出てきません。だからこそギリギリまで放っておいたり、どうにかなるかなと考えたり、見過ごしてしまうという、怖い面も持っているのです。そのため、自分の心の声を聞くことが大切なポイントになってきます。

// 心と睡眠

2013年にアメリカのSleep Foundationの調査で、定期的に運動をしている人とそうではない人では睡眠の違いが生じることが発表されました。また、継続的な運動が睡眠の質を高め、不安やストレス、嫌な気分、余計な考え事を軽減させることも調査結果は示しています。特に室内よりも屋外での運動がより効果をもたらす理由として、日光に当たることで分泌される睡眠に必須な「メラトニン」というホルモンが挙げられています。
メラトニンは1日30分日光に当たることで作り出すことができるホルモンで、このメラトニンはストレスを抑制させる「セロトニン」というホルモン、そして幸せを感じる「オキシトシン」というホルモンとの関連性がとても強く、お互いに刺激しあって分泌されています。

オキシトシン(幸せホルモン)はセロトニン(ストレス抑制ホルモン)分泌を促進させ、セロトニンはメラトニン(睡眠ホルモン)分泌を促進させるため、幸福感とストレスのコントロール、そして睡眠はすべてサポート関係にあり、どれかがダメージを受けると3つが徐々に連鎖して悪い結果を生じさせることも少なくありません。そしてこの3つがそれぞれ欠如することでまた、それぞれがダメージを受けてしまうのです。

だからこそ、私たちはこの3つをうまく刺激するために、

「心地よいものに触れる」
「心地よいものを嗅ぐ」
「心地よいものを身につける」
「心地よい場所に居る」
「心地よく運動する」
「心地よい音楽を聴く」
「心地よい美味しいものを食べる」
「心地よい好きなものを食べる」
「心地よい時間を過ごす」
「心地よく心身のメンテナンスをする」
「心地よく人と比べない自分を意識する」

このどれか一つでも1週間に1回、2回と自分で意識しながらチャレンジすることで、自然と睡眠の質が変化していくことが期待できます。
そして、これは「心地よい」と自分が感じることを選択することがいちばん重要です。
決して「値段や見た目の高さ」ではなく、私たちの「感覚と心の高さ」であり、それが私たちの心と身体に直接反映されていくのです。

「このケーキとっても美味しかった!」
「このイチゴはいつもよりちょっと高いけど、でもご褒美に!」
「この服は試したことがないけど、試着してみたら意外にいいかも!」
「この色のメイクは今まで挑戦したことがなかったけど、いいかも!」
「この温泉すごい気持ちいいな〜」
「一人で落ち着いてお茶できるなんて幸せだな〜」
「この場所でゆっくりできるなんて嬉しい」
「彼と抱きしめ合うと本当に幸せ」
「この化粧品の香りがとっても好きだから毎日使うのが楽しみ」

結果的に自分に似合う洋服やメイク、そしてスキンケアの方法が変わってくるかもしれません。
これまで想像していなかった「新たな自分に出会う」ことに繋がるかもしれません。
つまり、私たちのライフスタイルそのものの中身、それ自体が睡眠の質や時間に影響を与え、よく眠れているかどうか?という結果に関わってくるものなのです。

眠れない、睡眠が足りないと感じているということは、それだけ私たちの心地よさや楽しみ、そして幸福感も同時に軽減しているということがわかります。だからこそ、この「健康」の土台を司る睡眠を得るために、私たちは我慢せずに、率先して心地よい選択を自分のためにして良いのです。人と比べず個々に違うこと、そしてそのあり方もそれぞれで良く、どこにも方程式も正解もありません。

ゆっくり眠れたらいいのになぁ
何をすれば気持ちよく眠れるのかなぁ


これらの根本的な答えが、もうすでに皆さんにはわかっていると思います。

「なぜ私たちは眠るのか?」

まだまだ科学的にも解明できないシンプルで大きな謎が、
今日も「眠り」に疑問と可能性をもたらしていますが、
“私たちが自分に心地よい選択をすること”、
それが質の良い睡眠への一つの鍵となりそうです。

次回は「疲れから自分を守ること」について
お話ししてみたいと思います。お楽しみに!


オーガニック精油の力で
睡眠をサポート

眠りの前は緩やかで心地よく感じることができる落ち着いた呼吸と、目を閉じてその呼吸を感じながら、程よい疲労感を感じるような時間を作りたいですよね。
Orange Sweet(オレンジスウィート<Citrus sinensis>)とNeroli(ネロリ<Citrus aurantium var.amara>)、Patchouli(パチューリ<Pogostemon cablin)>)の組み合わせが、優しい甘さと共に心に深く浸透していくような落ち着きと深さ、そしてどこか懐かしさを感じるような安心感を与えます。また、精油の香りを感じることで、嗅覚から脳へ伝わる役割によって心身のバランス調整のサポートを行います。

睡眠の30分前に枕元に垂らすか、入浴時やシャワーの際に芳香浴として、浴室の床に数滴垂らしてシャワーのお湯を当てたり、お風呂の中に合計で10滴ほど加えて(肌が敏感な方は5滴ほど)、立ち上る蒸気とともに香りを深呼吸で取り込んでみましょう。また日中、疲れを感じる時などは、ティッシュに垂らして持ち歩き、そっと深呼吸してみるのもおすすめです。

枕元&ティッシュ:オレンジスウィート 2滴、ネロリ 1 滴、パチューリ 1 滴
入浴時:オレンジスウィート 5滴、ネロリ 2滴、パチューリ 3滴
シャワー時:オレンジスウィート 3滴、ネロリ 1 滴、パチューリ 1 滴


*純粋な精油は揮発(蒸発)するため、香りはお湯に当てると蒸気となります。また、精油は水とは決して混ざらない性質を持っていますので、お湯の中に入っていくことはありません。

/ PROFILEプロフィール

アネルズあづさ/アネルズ アヅサ

株)Blue ink代表取締役 / 株)ASK取締役COO / グローバルオーガニックフォーミュレーター / プロフェッショナルアロマセラピスト

アロマセラビー、ならびに妊産婦とベビーの補完療法を中心とした3年半の英国留学後、2000年に会社を設立。産婦人科内でのアロマセラピー分娩ケアを推進。数々の講座やセミナーの他、著名人や大企業、映画『パフューム』等のフォーミュレーター(調合監修)を務める日本の精油ブレンディング第一人者。昨年より自社ブランド『ARTQ ORGANICS』『CUDDLE BABY』にてオーガニック認証スキンケアの販売開始。自身が運営するアロマセラピースクールでは日本で唯一オーストラリア政府認定資格が取得できるコースも開講。