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Editorial / August 2021

男女のからだ

取材協力 / 森田敦子
絵 / 森川彩

「生理前の体調不良」「更年期後の身体の変化」「セックスレス」「メンタルヘルスの不調」……ライフステージや加齢に伴って起きる健康課題は男女それぞれ。では、パートナーや職場の上司との関係を改善するために、お互いの身体のことを理解できればみんなが幸せになれるのだろうか? 女性の身体と心のケアの大切さを説いてきた『Waphyto』の開発者 森田敦子さんからお話から、人生を生きやすくするためのヒントを得てみて。


自分の身体についてもっと知り、ケアをする、
新しい時代へ突入

────性の健康に関するコンテンツが多くなり、女性も男性も意識が変わってきているなと実感しますが、10年くらい前と今ではどのくらい世の中が変わったと思いますか?

10年前はメディアで取り上げられたり、お店で関連商品が並ぶなど、ほとんどなかったですね。ヨーロッパでは、性科学は医学のど真ん中にあるのに、日本では卑猥なことだと敬遠され、長年蓋を閉じられてきた。しかし、昔も今も性の健康課題の内容自体は変わっていないと思います。変わっていないけど、周りに言えるようになったり、国もサポートしようという動きが出てきたり、もう隠すことではないという意識になってきている。実際に、女性が社会へアクティブになったことから、生活リズムが乱れている方、真面目が故に頑張りすぎている方が増え、男性もマルチタスクな現代社会で常にストレスフルの方が目立ちます。その結果、身体に大きな負担をかけながら日々を過ごしているのに健康管理をしっかり行えず、心や身体の不調や不妊問題を抱える方も増えています。
なんとく不調、なんとなく何か始めよう、と自分の身体のことを理解できていなかった時代から、自分たちの身体について深く知り、どうやってケアをしていけばいいのか、そして実行しよう、という新しい時代へここ10年ほどで大きく変わっていきました。それは、国の社会情勢も影響しているなと感じます。

────日本の人口が減少していることや、少子化問題はニュースでもよく取り上げられていますよね。男女ともに自分の身体について改めてきちんと知っておこうよ、ケアしようよという社会の流れから、この性の健康への関心に繋がっているんですね。

コロナ禍のおうち時間が多くなったことで、「これからもこの身体で生きていくんだ」と以前よりも健康を意識される方が増えましたよね。同じようにデリケートゾーンケアを始める方も増加しました。

じゃあ、なぜデリケートゾーンケアは必要なのか。
VIOの処理をしたことがなければ、専用のソープで正しく洗ったり保湿をしたこともない、また骨盤底筋周りを鍛えたこともない。そうすると、いざ自分が介護をされる立場になり、おむつのケアを人にしてもらわないといけなくなったときに本当に大変です。ニオイやかゆみ、かぶれだけでなく子宮脱など、これは実際の介護現場で起こっていること。ケアが当たり前のこととして認識されているヨーロッパなどでは、高齢者のデリケートゾーンはぷりんとハリがある人がほとんど。これが理想です。
また、デリケートゾーンは排泄やセックス、ホルモンの分泌にも大きく関わる箇所。ホルモンバランスによってフィジカル面はもちろんのこと、メンタル面にも大きな影響を与えます。最近は、むやみに不安になってイライラしてしまい、嫉妬心から他人に攻撃的になってしまう方もいますが、セクシャルメンタル面で確立されていない方が多い。

まずは、VIO脱毛が世界基準になる、そして私たちはデリケートゾーンの役割やケア、セックスについて正しい知識を得て、次世代へ伝えていかなければならない。みんなが自分自身の身体の仕組みを理解することが全てですね。

食欲、睡眠欲、性欲はトライアングル
どれかひとつに乱れがあると、“不”健康のサイン

────加齢やライフステージの変化によって女性と男性、それぞれに起きる健康課題や性の問題について教えてください。

女性は28〜29歳をピークにして女性ホルモンが低下し始め、35〜45歳はプレ更年期、45〜55歳は更年期と言われ、心身にさまざまな変化が生じます。実際、生理前のイライラや不眠、そして髪が薄くなったりと、問題に悩まされている方も多いですよね。更年期には、ホットフラッシュなどの症状が出る方も。また、産後はメンタル面で悩まれる方もいますが、これも出産で身体に大きな負担がかかり、ホルモンバランスが崩れてしまうことが関係しています。
男性はホルモンの減少がなだらかではあるものの、40代に男性更年期を迎え、身体の衰えやメンタル面に乱れが出てくる。女性ホルモンも男性ホルモンも、身体全体の健康に大きく関わっているのです。

また、産後はセックスレスに陥ってしまう夫婦も多いですが、「食欲」「睡眠欲」「性欲」はトライアングルです。全てが繋がっていて、どれかひとつが崩れているということは身体に不調が起きているということ。「食べることに飽きちゃったから3ヶ月食べていない」「寝ることが面倒だから2ヶ月寝てない」なんてことはないですよね。性欲も「面倒だからしなくてもいい」「相手がいないからするものじゃない」ではなく、健康を維持するために必要不可欠な欲求。どれかひとつに乱れがあると、それは“不”健康であるサイン。

────さまざまな心身の不調は、女性も男性もホルモンバランスが崩れることが関わっているのですね……。では、ホルモンバランスの変化と上手く付き合いながら、問題を対処する方法を教えてください。

女性は、自分の腟の形状や状態を手鏡を使ってチェックすることから始めてほしいです。大陰唇や小陰唇、クリトリス、尿道、腟口、そして肛門がどの場所にあって、形状や粘液の状態はどうなのか、清潔な手で触れながら観察してほしい。
そして女性も男性も、IラインとOラインを処理するのは必須。温暖化で異常な暑さが問題になっていますが、デリケートゾーンは排泄などもあり、恥垢という特殊な汚れが溜まる場所なので、下着の中も蒸れて不衛生になりやすい。放っておくとニオイやかゆみの原因になってしまい、トラブルの原因に。
まずは、デリケートゾーン専用の肌に優しいソープで洗う、そして保湿までしっかり行いましょう。下着で擦れたり外的刺激も多い箇所なので、若くてもお手入れ不足で乾燥している方もいますが、粘液が少ないと挿入のときの痛みの原因に。顔と同じように、きちんと清潔を保ち保湿をする、さらにオイルなどでマッサージを行うと潤いも維持できます。
また、オーガズムには脳内物質を出すことで、幸福感を促す役目を持っています。これは女性も男性の身体にも標準装備されていること。とくに、女性はクリトリスから快感を得ることで粘液が分泌されやすくなり、免疫力を高めたり、妊娠出産時にも大きな役割を持っています。アダルトなこととして躊躇することではなく、健康を維持するための大事な役割を果たしていることなのです。

徹底して自分に愛を注ぐこと、
全てはそこから

────相手の不調を和らげるコツや労わるポイントも知りたいです。

相手よりも前に、徹底的に自分に愛を注いであげることが大切。日本人は真面目で優しい方が多いので、「相手に相手に」と人に合わせてしまう方も多いですが、それでは自分にとっての幸せやポジティブなことがわからなくなってくる。食べるものや肌に塗るもので身体のケアなどをして、「自分が喜ぶこと」を優先すれば、心にも余裕ができ、小さなことでも幸せを感じられ、自然と周りの人にも優しい気持ちで接することができるはず。

そこでやっと、不調そうな人が周りにいたら労わってあげる。
パートナーが疲れていそうだったら、植物油にサイプレスやジュニパーを少しブレンドして腰痛や足のむくみをマッサージしてあげたり、バスソルトにゆずを足してあげると副交感神経が優位になるので、身体がしっかり温まっておすすめです。ほかには、免疫力が落ちているなと感じたら、エキナセアとゴツコラをブレンドしたハーブティーを淹れてあげたりする。塗るものや身体に取り入れるもので、相手の身体の不調をケアしてあげること。そして、労わるときにたった一言「元気になってね」など、声をかけることがポイントです。

まず人を労わる前には、自分が思う幸せに対して嘘をつかずに素直になる、ここが大前提です!

────知らないうちに相手に合わせてしまって、結果自分を苦しめて、周りにも当たってしてしまうときって多いかもと気付かされました……これからは「自分を愛そう」を合言葉にします。 最後に森田さんが開発をされているブランド『Waphyto』の展望を教えてください。

『Waphyto』の名前の由来は、日本を意味する「和(わ)」とフィトテラピーの「フィト」を合わせてできた造語。日本は他の国とは違って自然療法があまり身近ではないので、よもぎやスギナなどをただの雑草だと思っている人が多いですが、そういった日本ならではの薬草をベースとして作っています。それは「身土不二」という言葉があるように、人は生まれ育った土地の食べ物、水、空気などで身体が出来上がっている。日本で生まれ育った私たちは、日本の植物と親和性があるからです。
また、『Waphyto』の拠点として選んだ愛知県の東三河は、私の生まれ故郷であり、植物の栽培から研究、製造までを循環して行っています。今後は地元の農家の方々はもちろん、異業種の方達とも組んで新しいイノベーションを行っていきたいです。ゆくゆくは他の地域にも広げていき、日本を元気にしていきたい。
そして、100年時代を見据え女性の健康的な細胞を作り上げていく、そのサポートをしたいと考えております。

【おまけ:エディターのつぶやき】
パートナーに対して、「どうしてこんなに辛いのにわかってくれないの」とわだかまりを持ったことがある方は私だけではないはず。では、女性も男性もそれぞれが抱えているトラブルや悩みを理解し合えば、幸せになれるのでは? そんな考えを180度変えてくれたのは、柔らかな雰囲気のなかにパワフルな女性らしさを持つ森田敦子さんの「相手が、ではなくまず自分に愛を」という教え。そう、きっと自分の心に余裕がないから、身体や心の不調が生じ、身近な相手に対しても余裕のない態度をとってしまう。それは女性も男性もきっと同じ。
セクシャルウェルネスがトレンドとして注目を浴びている今、私たちには自分の健康課題について理解し、ケアを始める良い機会が訪れている。でもそれは、「世の中的にデリケートゾーンケアをしたほうがいいから、とりあえずやっておこう」では、意味がない。まずは今の自分の身体のことを知ろう、そして正しいケアを行い、次世代にその大切さを伝えていこう。その行動が明るい未来へとつながるはずだから。

/ PROFILEプロフィール

森田敦子

植物療法士 / 株式会社サンルイ・インターナッショナル / Waphyto代表

客室乗務員時代にダストアレルギー性気管支喘息を発病したことがきっかけで、植物療法に出会い渡仏。パリ13大学で植物薬理学を本格的に学び、症状が劇的に改善。帰国後は、植物療法に基づいた商品とサービスを社会に提供するため会社を設立し、『INTIME ORGANIQUE』の商品開発や、フランス フィトテラピー普及医学協会の日本で唯一の認定校「ルボア フィトテラピースクール」を主宰。2020年、トータルライフケアブランド『Waphyto』を立ち上げる。著書に『自然ぐすり』(ワニブックス)やベストセラーとなった『潤うからだ』(ワニブックス)、『枯れないからだ』(河出書房)などがある。

/ INTRODUCING BRANDブランド紹介

Waphyto

ワフィト

日本初の植物バイオメソドロジーブランド。
フィトテラピーと本草学、サイエンスの融合により誕生。植物療法の第一人者である森田敦子監修のもと、地質学や農学、薬学にフィトサイエンスのエキスパートたちの協力によって実現。

すべてのアイテムに、高い機能性を持つ東三河産の5大植物成分(桑、菊、ゴツコラ、ヨモギ、スギナ)を黄金比で配合し、香りからのアプローチも徹底。すべてのパッケージデザインは、奥深い自然界に存在する色からインスピレーションを得て、アースカラーと日本の伝統色のパレットで統一している。

肌や髪、そしてデリケートゾーンまで。化粧品という枠を超え、女性の一生に寄り添う独自のライフケア提案は、植物療法士である森田敦子が、出産や介護、不妊や更年期ケアなど、フィトテラピーの現場で培った長年の経験と、長寿時代に生きるすべての女性に向けたメッセージ。100年時代を迎えるいま、誕生から人生の最終章まで、女性の一生に寄り添いながら、健やかで美しいライフスタイルをサポート。

Waphytoのことをもっと知りたい方はこちら

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